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映画『クラシック・ホラー・ストーリー』ネタバレ感想:オマージュ元がわかる方が楽しそう!

『クラシック・ホラー・ストーリー』

Netflixで配信されていた映画『クラシック・ホラー・ストーリー』を視聴しました。イタリア発のホラー映画ということで、登場人物達はイタリア語(時々英語)を話しております。言われてみれば、イタリアのホラー映画って初めて見たかもしれません。序盤は典型的なホラー映画のようですが、途中から様相が変わってきます。原題は『A Classic Horror Story』になります。

あらすじ

台に縛り付けられた血塗れの女性。口には猿轡をはめられている。大きなハンマーを引き摺って近づいてくる人間がいる。その様子を、壁に空いた穴から誰かの目が見ていた。
エリサは中絶しに実家へ向かうため、キャンピングカーに相乗りする。運転するのは映画製作を勉強しているファブリツィオ。乗り合わせたのは結婚式に向かうと言うソフィアとマークというカップル、医者のリカルドだった。酒を飲みながら、キャンピングカーはイタリア南部のカラブリアを目指して走る。

作品情報&予告動画

原題A Classic Horror Story
監督ロベルト・デ・フェオ
パオロ・ストリッポリ
脚本ロベルト・デ・フェオ
パオロ・ストリッポリ
出演者マチルダ・ルッツ
フランチェスコ・ルッソ
ペッピーノ・マツォッタ
ウィル・メリック
ユリア・ソボル

ネタバレ感想

コンセプトは『ミッドサマー』×『悪魔のいけにえ』らしい!

この映画、2019年に大ヒットしたホラー映画『ミッドサマー』と、ホラー映画の金字塔として名高い『悪魔のいけにえ』をコンセプトにした作品として宣伝されていたみたいです。

出典:ミッドサマーx悪魔のいけにえ!イタリア発ホラー、不穏すぎるティザー映像(シネマトゥデイ) – Yahooニュース

残念ながら私、『ミッドサマー』未視聴なんですよね…。ホラー映画が話題になるなんて珍しかったのですごく見たかったんですけど、近所の映画館じゃ上映してなくて、憤慨して結局まだ見てないっていう…。ほんとさあ、田舎の嫌なとこ、こういうとこよ。

でも、映画後半に出て来た野外の長テーブルでみんなが食事してるシーン、『ミッドサマー』の予告で確かにああいうシーンを見たことがあります。オマージュだと言われたら、確かにあれと似てるなぁと思いました。私がわかるのはそこぐらいしかないんですけど、他にもたくさん『ミッドサマー』を彷彿とさせるシーンがあるみたいです。

『悪魔のいけにえ』は見たことはあるんですけれども、遥か遠い昔なのでほぼ覚えてません。ザルのような記憶力でごめんなさい。レザーフェイスですよね。しかも、自分が見たくて見たんじゃなくて、ホラー映画についての講義で鑑賞することになりまして、睡魔と戦いながら見たような記憶があります。なので、どこに『悪魔のいけにえ』のオマージュを感じたかと言われると、さっぱりわかりませんでした。女の子が一人だけ生き延びるっていう点は共通してるような(笑)。でも、ホラー映画ってそういうの多いですしね。

ただまあ、タイトルが『クラシック・ホラー・ストーリー』ですから、オマージュ元がよくわからなくてもホラー映画にありがちで古典的な要素はめちゃくちゃ感じることができます。森の中に男女が迷い込んで、変な家を発見して、不気味な儀式的なものがあって、恐ろしげなサイレンが鳴って、仲間がどんどん殺されてゆく…なんて展開、王道なホラー映画だなって思いますよね。そして私はそういう王道なホラーが大好きです。なので、オマージュ元がわからなくても楽しめましたが、知ってる方がより楽しめるだろうなとは思いました。あと、オマージュしてるのは『ミッドサマー』と『悪魔のいけにえ』だけじゃないでしょうね。サム・ライミやペニー・ワイズの名前も出てきますし、ホラー好きは「お」となる単語やシーンが見つかるので、ホラーに詳しい方はそういうのを探しながら見るのも楽しいと思います。

王道ホラーからの急展開!真相と結末

ファブリツィオが語った謎の「名誉の三騎士」の伝説。妙な仮面をつけた不気味な人間達。拷問器具のようなもので目を潰されて死んだマーク。藁の中に入っていた、舌を切り取られた少女キアラ。仮面の人間達の前で縛り付けられ目玉を抉られて殺されたソフィアとリカルド。そんな、頭がおかしくなりそうな状況の中、次は自分が殺される番かもしれないとエリサは恐怖するわけですが、皆で飲んだビールの空き瓶の匂いを嗅ぎ、睡眠薬か何かが入っていたことに気づきます。ファブリツィオだけがそのビールに口をつけませんでした。エリサに気づかれたことでファブリツィオは本性を現し、エリサを捕らえました。

なんと、すべてはファブリツィオがホラー映画製作のために行った犯行だったのです。本物の死を撮って映画を作ろうとしていたのです。ファブリツィオ曰く、イタリアではホラー映画は気味悪がられるらしく、不人気なよう。その癖、ニュースで流れる殺人事件には皆が夢中になっていると言うのです。ファブリツィオは、そんな状況を見返してやりたかったのです。傑作映画ができたと自己陶酔しているファブリツィオに、エリサの「クソ映画よ。全部パクリでしょ」という辛辣な正論が刺さります。古典的王道ホラー要素満載、オマージュ満載だったのは、ホラー好きな青年がホラー映画を製作していたからだったんですね。

藁の中にいた少女キアラはファブリツィオの妹でした。舌も本当は切り取られていません。生意気な子でしたが、逃げ出したエリサにショットガンをぶっ放されて派手に死亡します。このシーン、急にマフィア映画みたいになって面白かったですしスカッとしました。皆を誘導してる感じがあったファブリツィオも怪しかったですけど、キアラは怪しすぎましたよね。エリサ、こんないかにも怪しい子よく助けるなぁって感心しちゃいましたもん。

ファブリツィオのことも殺害したエリサは、森を抜け、金網の外へと逃げ出します。森は軍事区域で進入禁止のエリアになっていました。森の外にはビーチが広がり、海水浴客で賑わっています。海水浴客たちが驚き、スマホのカメラを向けてくる中、血まみれのエリサは海へ入り、胎児のように体を丸めました。

このエリサの最後のシーンは、何かのオマージュなんですかね…?どういうことなのかちょっとよくわかりませんでした。傷があるのに海水入ったらめっちゃ痛いじゃん!ってヒィとなりました。血まみれの人間をスマホで撮影するやじ馬のことは、現代のSNS病への揶揄のように感じました。

終わったかな、と思ったところで映画にはまだ続きがあります。『クラシック・ホラー・ストーリー』について、視聴者がチャットで感想を送り合っているのです。「これから見る」というコメントを送ったある父親は、BLOODFLIXで映画を再生し、シークバーを動かして最初の方と最後の方をちょろっとだけ見ます。子供にご飯に呼ばれた父親は、全然本編を見ていないのにバッドボタンを押しました。

バッドボタンはこの映画自体への自虐、イタリアのホラー映画に対する自虐のようにも思いますが、ろくに見てないのに評価するという今の時代への皮肉のようにも感じましたね。最近、映画とか早送りで見たりする人もいるんでしょう?私には信じられない鑑賞法ですが個人の自由です。うちの親も録画したドラマを早送りで見たりしてましたわ。ただ、早送りで見るならまだしも、最初と最後をチラッと見ただけで評価は、制作側は流石に文句言いたくもなるのでは(笑)。

映画に限りませんけど、ネットやSNSが発達して誰もが気軽にレビューや評価が出来ますから、悪意を持って評価下げる人とか逆に評価上げるサクラとかいるじゃないですか。で、それを見た人の中にはそれに引っ張られる人もいるわけで。私も、評価良くないから見るのやめよう・良いから見よう、ってなりますし。見てなくても評価できちゃうっていうところが、お手軽過ぎる気がしますよね。そういうことに対する皮肉かな~なんて感じたんですけど、どうなんでしょう(笑)。イタリアでホラー映画が不人気なのも、食わず嫌い的な面があったりするのかも??

最後に

エリサが妊娠しているっていう設定は何だったんでしょうか。なんか、あんまりストーリーと関係がなかったような。妊娠してたからビール飲めなくて生き延びた~って展開なら関係あったように思えたけれど、ビール飲んじゃうし。中絶するから別にいいやって飲んだの?