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映画『来る』ネタバレ感想:終盤のスペクタクル除霊を見てほしい!

来る

Amazonプライムで映画『来る』が配信されていたので視聴しました。色々な意味で凄かったです。今まで体験したことのないホラー映画でした。好き嫌いは分かれると思いますが、わたしは好きです。ただ、気色の悪い芋虫がたくさん出てくるので何回も見たいかと言われると躊躇します。虫はNGなんです。見返したいところとかあるのに虫が嫌すぎてキツイです。監督は『嫌われ松子の一生』や『告白』などを手掛けた中島哲也さんです。

作品情報&予告動画

監督中島哲也
脚本中島哲也
岩井秀人
門間宣裕
撮影岡村良憲
編集小池義幸
出演者岡田准一
黒木華
小松奈々
松たか子
妻夫木聡

ネタバレ感想

終盤の祓いで比嘉琴子(松たか子)が野崎和浩(岡田准一)をぶん殴ったとことか、除菌スプレーで邪気払ってるところとか面白くて笑っちゃいますが、ちゃんとホラー映画としての怖さがありました。コミカルなやり取りや、個性的で強烈な登場人物の多さ、ポップな音楽などでじめじめしたおどろおどろしさはそんなにないのに不気味なんです。そしてわりとグロイです。虫も出てきますし、スプラッター的な描写も多いです。

何が”来る”のかさっぱりわからない

わたしこの映画わりと気に入ったほうだと思うのですが、ストーリーははっきり言ってよくわからないです。なので解説とか考察はできません…。凶悪な何かが”来る”のはわかるんですけど、最後まで見ても「結局何だったの?」となります。“来る”ものの正体が全く映らないし何なのかすらよくわからないから不気味なのではありますが、あまりに謎すぎました。これ、原作があって、そちらのタイトルは『ぼぎわんが、来る』なんだそうです。わたしは何も前情報を入れずに見たのでさっぱりわかりませんでした。“来る”のは『ぼぎわん』だそうです。そんなような単語、映画中でも出て来たのかもしれないです。聞いていても何て言ってるかわからない言葉が出てくるんですよね。例えば、『ちがつり』という単語が聞こえて来たんですけど、劇中でどういう意味なのかは全く説明してくれないんです。『ぼぎわん』も『ちがつり』も謎のまま。他にも聞き取れない不気味な謎単語がいくつか出てきます。『ぼぎわん』は、その土地に伝わる妖怪みたいなものなのでしょうか。とにかくスッキリしないので、原作を読みたくなります。ただ、原作とはだいぶ違ってるようですね。特に、知紗の母親香奈(黒木華)のキャラクター設定や運命は全く変わってしまっているみたいです。

出演者が豪華でハマり役

メインの登場人物だいたいクズみたいな人間なんですけど、演じてる俳優皆さんめちゃくちゃぴったりハマってるんですよね。
田原秀樹(妻夫木聡)の上っ面だけのイクメンパパぶりとか、見てて滅茶苦茶イライラするんです。香奈が育児で参ってるのにも気付かず、ただブログ更新してイクメンアピールするだけ。ヘラヘラ笑って調子いいことばっかり言って。結婚式、二次会、家でのホームパーティのシーンあたりは、何見せられてるんだろって思いました。妊娠中にあんな大人数を家に呼んでパーティされるなんて地獄じゃないですか。ほんと薄ら寒いこの田原秀樹という男を、妻夫木くんがめちゃくちゃ好演してるんですよね。
田原秀樹の妻・香奈(黒木華)は女性としては共感できる部分は多々あるんですけど、ストレスで娘の知紗にあたったり不倫したりと、到底擁護できないですね。擁護はできないけど、あのひとりで育児してる感じとか、旦那の田舎で気を遣わされる法事とか、見てるだけでしんどいです。秀樹が死んでから彼女の本性が描かれるんですが、黒木華さんの顔が怖くて!盛り塩を踏み潰すシーンの笑顔とか、トイレでの死に顔とか。黒木華さんの古風なお顔立ちが絶妙な不気味さを醸してるんです。そんな不気味シーンもありながら、秀樹の友人の津田大吾(青木崇高)とのベッドシーンはものすごく妖艶で色っぽいんですよね。可愛くて素敵な俳優さんです。
そして最強霊能力者・比嘉琴子を演じる松たか子さんですよ。もうやばいくらいキャラクター立ってますね。原作もこういうキャラなんでしょうか。だとしたら松さんで大正解だったんじゃないでしょうか。容赦がなく淡々と話す様がカッコいいです。
岡田准一くん演じるオカルトライターの野崎和浩も、小松奈々ちゃん演じるパンクなキャバ嬢霊能力者の比嘉真琴も、柴田理恵さん演じる霊媒師の逢坂セツ子も良かったです。

こんな除霊みたことない!でもラストは意味不明

終盤、ぼぎわんを祓うためにマンションから住民全てを退避させ、全国から除霊師を呼び集め、警察までも出動して壮大な儀式が行われます。ホラー映画でこんなに壮大でスペクタクルな除霊シーン見たことないです。巫女さんたちが舞い、神官たちが祝詞をお坊さんたちが念仏を唱え、楽器を奏で、まるでショーみたいな。こんな除霊シーンが見れただけでも鑑賞する価値があったと思いました。祓いを行ってる柴田理恵さんと松たか子さんがすごくカッコイイ。でも、ぼぎわんはあまりに強大で、みんな次々に斃れてしまうんです。ぼぎわんを呼び寄せたのはずっとさみしい思いをしていた幼い知紗らしいのですが、ぼぎわんと深く繋がりすぎている知紗を救うことはできないと琴子は言います。妹の真琴は知紗に情を持っていて、野崎も恋人に堕胎させてしまった過去の経験から、ふたりは琴子に逆らって知紗を助けます。琴子とぼぎわんの対決がどういう決着になったのかははっきりわかりません。真琴の腕の中で眠る知紗が見る能天気なオムライスの夢が流れ、オムライスの夢を見てると言われた野崎が「なんだそれ」って笑ってエンドクレジットに入るんですけど、なんだそれはこっちの台詞です。なんです、この終わり方。もう全然わからない(笑)。大人たちが必死に命をかけて戦っていたけど、元凶の子供は無邪気で無垢なんですよってこと??それともようやく愛情のある腕に抱かれて安心してるよってこと??あのオムライスの夢は何なんでしょう。若干イラッとくるものがあったし。ぼぎわんは退治できたんですか?琴子は死んだんですか?知紗はもう大丈夫なんですか?わたしには一切わかりません!でも、あの除霊シーンにはとても胸が躍ったんです!

子供を大切にしないことへの批判?

秀樹の幼少の頃の記憶に出てくる名前を思い出せない女の子、あの子は知紗みたいにぼぎわんを引き寄せた子なんですよね、たぶん。あの子の名前が知紗なんでしょうか。秀樹は本当に名前覚えてなかったんでしょうか。会社に来た怪しい人が口にした名前を自分の子供につけるなんて、頭おかしいですよね。そこは霊的なパワーが働いたんでしょうか。あの女の子、たぶん虐待とかされてたんですよね。昔の子殺しの風習についても触れられるし、イクメンという自分が大切なだけで知紗自身を見ていなかった秀樹、育児に追い詰められて知紗にやつあたりにした挙句男に走った香奈、産みたいと言う恋人に堕胎させた野崎など、子供を大切にしないことへの批判を感じます。が、それ以外の者への影響が大きすぎて、あらゆる悪意を取り込んだ凶悪な化け物みたいな感じがしますね。秀樹のおばあちゃんも何か見えてたけど関係がよくわからないし、秀樹の同僚の男なんて取り次いだだけなのに死んでしまいました。そこらへんがもやもやします。

最後に

ぼぎわんって何なんですかーーーー!原作を読もうかな。いやもうほんと除霊シーンは最高でした。

『来る』はAmazonプライムで視聴可能です。