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『ナルコス メキシコ編』シーズン2全10話ネタバレ感想:独裁が裏目に!ゴッドファーザーの終焉

『ナルコス メキシコ編』シーズン2全10話

Netflixドラマ『ナルコス メキシコ編』シーズン2を全話視聴しました。ん~、つまらないことはないのですが、シリーズの中で一番盛り上がりに欠けたように思いました。「続きが!続きが気になる!」っていう熱量を持つエピソードがなかったです。個人的に応援したいキャラとか、入り込めるキャラがあまり見つからなかったからですかね。あと、なんだろう、政治的なところも私には難しくて…。

シーズン1もそうでしたが、シーズン2でもコロンビア編の懐かしい面々が結構出てきました。特にカリ・カルテル幹部のパチョが良く出てきました。ナベガンテも何回か出てきましたね。ホルヘもちらっと出て来て嬉しかったです。コロンビア編のメンバーが出るとめっちゃ心躍ります。

あらすじ

DEA捜査官を拉致・拷問した末に殺害したことで麻薬の押収量が増え、ミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルドは苦境に陥っていた。コカインの供給元であるコロンビアのカリ・カルテルからは支払いが遅れており、金が払われなくて苦しいプラサのボスからは窮状を訴えられるが、フェリクスは宥めすかすしかなかった。また、ティフアナとシナロアで対立が起き、フェリクスは対応を迫られる。一方、レジェンダ作戦の指揮を執ることになったウォルト・ブレスリンは、カマレナ捜査官の拷問に立ち会った医者を拉致し、事件に関与した人物の名前を聞き出す。

予告動画

登場人物&キャスト

シーズン2で新たに登場した人物や存在感の増した人物を紹介します。

ウォルト・ブレスリン

レジェンダ作戦の指揮を執るDEA捜査官。実在の人物ではありません。恐らく、彼の部下達も架空の人物だと思います。カマレナ捜査官との面識はありません。ある過去の出来事に囚われています。演じているのはスクート・マクネイリー。

パブロ・アコスタ

フアレス・カルテルのリーダーでアマド・カリージョ・フエンテスのメンター。昔気質の人間で、どことなくマイペースな渋いおじさんです。アマドは彼のことを好意的に見ており信頼しています。演じているのはジェラルド・タラセナ。

ヘクトル・ルイス・パルマ・サラザール

シナロア・カルテルのリーダー。部下にエル・チャポことホアキン・グスマンとコチロコを従えています。演じているのはゴルカ・ラサオサ。

ベンハミン・アレジャノ・フェリクス

ティフアナ・カルテルを仕切るアレジャノ兄弟の次男。兄・妹・弟がいます。シナロア・カルテルと仲が悪いです。演じているのはアルフォンソ・ドーサル。

ラモン・アレジャノ・フェリクス

ティフアナ・カルテルを仕切るアレジャノ兄弟の三男。何も考えてなさそうな頭悪い感じがめっちゃあります。演じているのはマヌエル・マサルバ。

フアン・ネポムセーノ・ゲラ

グアダラハラ・カルテルのライバルであり、古くからある組織であるガルフ・カルテルのリーダー。重鎮みたいなおじいさんで、仲間からは尊敬され愛されています。人より金のフェリクスとは対照的でもあります。演じているのはヘスス・オチョア。

ネタバレ感想

どんでん返しの連続!…なのにイマイチ盛り上がらない

パートナーであるラファとドン・ネトを売り、司法警察官であるカルデローニを買収してまんまと逃げおおせたフェリクスでしたが、キキを拷問・殺害したことはビジネスに悪影響を及ぼしていました。DEAの捜査官が半年で2倍に増え、麻薬の押収量が跳ね上がったのです。困ったフェリクスはパチョに未払金を払ってくれと顔色を窺いつつ催促するのですが、捜査官を殺したそっちの自業自得だろうと一蹴されてしまいます。

このシーン見てて思いましたが、圧倒的にパチョの方がパワーがあるんですよね。ボスとしても人間としても。あまりの風格にフェリクスがまごまごしちゃってて、いいぞパチョ~って思いました。フェリクス本人はDEA捜査官に手を出すことに強く反対していましたから可哀想っちゃ可哀想なんですが。

パチョにあしらわれてしまったフェリクスですが、彼には野望がありました。流通ルートを支配することで生産者であるコロンビアとの立場逆転を狙っているのです。その野望を聞かされた時、アマドもめちゃくちゃ感心した様子でしたよね。フェリクスはやっぱり、先を見る能力やビジネス力はすごくあるんだと思います。

コロンビアと対抗するため、フェリクスはガルフ・カルテルと手を組むことを考え、リーダーのフアン・ゲラと交渉するのですが、このおじいさんがなかなか曲者でした。フアン・ゲラはファミリーの絆を重要視する人間で、パートナーを裏切ったフェリクスをよく思っておらず、一度はフェリクスの誘いを断りますが、フェリクスの対コロンビアの野望を聞き、手を組むことを承諾しました。

フェリクスの人間性を信用しなかったフアン・ゲラは中々人を見る目が鋭いなぁと思ったのですが、フェリクスのビジネス眼がその懸念をも上回ったという逆転劇でしたね。

また、フェリクスはCIAのビルにうまく取り入ることにも成功します。ビルは、マッタという密輸人にニカラグアのコントラへ秘密裏に武器を輸送させていたのですが、その輸送機が撃墜されてしまってマッタは逮捕されるだろうという問題に直面していました。そこにチャンスを見出したフェリクスはマッタの代わりに武器輸送を申し出て、ビルはそれを受けたのでした。

ここのビルとフェリクスの会話は面白かったです。ビルは英語しか話してくれず、フェリクスは英語話せないしあまり理解できないので通訳がいるのですが、通訳も訳してくれたりしてくれなかったりで、フェリクスがめちゃくちゃ焦るんですよね。で、ビルはのこのこ飛行機までやって来たフェリクスをDEAに引き渡すつもりでしたが、フェリクスから予想外の取引を持ち掛けられて翻意するのです。ここでもまたフェリクスの逆転劇が行われたわけですが、私は相も変わらずビルが何してるのかよくわからない状態でした。

そもそもニカラグアのコントラって何でしょうってところからなんですが、当時のニカラグアは元々左翼のゲリラ組織だったサンディニスタと呼ばれる政党が政権を握っており、これはソビエトなどの共産圏と仲良しでした。それに対抗していた反政権組織がコントラと呼ばれていたみたいです。アメリカはソビエトと仲が悪かったので、コントラに武器などを支援していたわけですね。そんな当時の政治背景をナレーションでちょろっと説明されてもわかりませんことよ。なので、「なんかよくわからないけどフェリクスはCIAに取り入ることにも成功したぞ」みたいな状態で、逆転劇に興奮とはなれませんでした。ビルの仕事のメインは共産主義との戦いで、密売人やらと関わってるのはそれに付随してることってことなんですかね?

さらに、国防大臣アンドレスの甥スノがDEAに逮捕され、フェリクスやアンドレスがキキ殺害に関わっていたことが大陪審で証言されてしまうぞという大ピンチに陥ったのですが、フェリクスと取引したCIAが手を回したのか、大陪審でスノがフェリクスの関与を否定したのです。これはウォルト側からすると悔しさと無力感で言葉もありませんが、フェリクス側からすると土壇場での見事な大逆転劇でしたね。なのに、なんだろう、なんかサラサラサラ~って流れていって、内容の割に盛り上がらなかったなぁ。それ以外にも情報量が多くて、ナレーションで済まされたからでしょうか(ナルコスは全体的にそうですが)。フェリクスが逆転劇やってる裏でチャポがせっせとトンネル掘ってて、そっちも気になっちゃいました。

ガルフ・カルテルと手を組み、CIAも取り込み、マッタをDEAに売って逮捕させて輸送ルートも支配し、スノの大陪審問題も解決して万全の準備を整えたフェリクスは、アマドを連れていよいよパチョとの交渉に臨みます。こっちもコカインの小売りに乗り出すから金じゃなくてブツで支払えと言いに行くのです。交渉の場にはフアン・ゲラも同席するはずでしたが、なんと姿を現しません。行きの飛行機で意気揚々としていたフェリクスは一転焦り始めます。フェリクスって、追い詰められて焦ってる姿がすごく人間臭くて良いと思います。めっちゃ早口になったりソワソワしたり虚勢を張ったりしてね。

フアン・ゲラがいないまま会合はスタートし、なんとパチョはフアン・ゲラと協定を結んだことを明かします。フェリクスは裏切られてハメられたのです。ようやくパチョにギャフンと言わせられると思っていたであろうフェリクスにとって、屈辱だったでしょうね。この時のパチョの表情もまた最高に挑発的でいやらしいったらないです。またもコロンビアンカルテルとの格の違いを見せつけられた気がしました。アマド、すごい雰囲気の中でめちゃくちゃ気まずそうな顔してて可哀そうでしたね。そして、当初予定していた話を持ち出すことができずにヤケを起こしたフェリクスは、パチョから70トンという大量のコカインを購入することを決めます。パチョの嫌がらせですよ。この時のアマド、「急に何言ってんの?」みたいな視線をフェリクスに送っててほんと…ちょっと笑いました。「パートナーはいない」ってフェリクスが言い放った時にそっぽ向いたりと、台詞がなくても視線や動作がアマドの心情をすごくよく表現していたと思います。

コロンビア編のシーズン3でアマドとパチョが一緒にいましたが、この時はわりと仲良さそうでしたよね。初対面時はアマドがパチョにガクブルしてるように見えて可愛かったです。

これ以外にもたくさんの逆転劇があったんですが、なーんか淡々としてて、記事冒頭でも書いた通り応援したいキャラもあまり見つからず、イマイチ盛り上がりに欠けたんですよね。そんな中、フアン・ゲラの裏切りはめちゃめちゃ熱い展開でした。一番「そうきたか!」ってなって面白かったです。

アマドのことは好きだったんですが、彼は今回、直属のボスであるフアレスのパブロ・アコスタと大ボスフェリクスとの間で板挟みになってるみたいな状態で、最後の方まであまり見せ場らしきものがなく、アマドで楽しめるっていうシーズンではなかったんですよね。一番振り回されてる苦労人に見えました(笑)。彼はこれからなんでしょう。

ウォルトの作戦

メキシコの警官たちを数名加えた少数精鋭のチームでキキ殺害に関与した人間を探るウォルトですが、ギャングと遜色ないようなやり方で拉致したり、拷問も辞さなかったりと、中々過激でしたね。

ウォルトはキキを拷問した元DFSのベルディンという男を捕らえるのですが、ベルディンは拷問に精通した人間で、拷問されることにもかなりの耐性があるんですよね。アメリカは南米に米陸軍米州学校という拷問や暗殺の手法を訓練する学校を作ったそうで、ベルディンはそこの卒業生だったのです。そんな恐ろしい学校があるなんて知らなかったので衝撃でした。ウォルトはベルディンを殴ったりして痛めつけるわけですが、ウォルト程度の暴力じゃあ中々口を割らないんです。ベルディンの拷問耐性は勿論見事でしたが、拷問ってする方も難しいんですね。ウォルトの拷問なんて、キキがベルディンから受けた鬼畜の所業に比べたら生易しいもんですよ。ベルディンは結局他のメンバーに撃たれて口を割る羽目になり、しかも死んでしまいますが。

ベルディンからスノの情報を得て、ウォルトは鮮やかに罠を仕掛けてスノをアメリカで逮捕し、大陪審に引っ張り出すことができましたが、前項で述べた通りフェリクスの逆転劇により、フェリクスと政治家達を追い詰めることはできませんでしたね。スノを逮捕する作戦は珍しく上手くいったのに、その後が失敗となってしまいました。

カルデローニはシーズン1で退場かと思ってたのですが、結構ガッツリ出てきました。カルデローニはフェリクスに雇われながらもウォルトの情報提供者としても動いてて、二重スパイみたいなヤツになってました。彼は何なんでしょう。いい奴とも悪い奴とも言えない。シーズン1ですごいガッカリしたけど、シーズン2での動きを見るとフェリクスのことはどうにかしたいと本気で思ってそうです。ただ、自分の立場を危うくするような賭けにはでない。上手いとも言えるし卑怯とも言えるようなムーブをする男でしたね。好きにはなれないけど、味わいのあるキャラクターです。ただ、ウォルトからすれば、カルデローニを信頼することはできないですよね。

フアレス・カルテルのアコスタはフェリクスのやり方についていけず、ウォルトと接触して保護を受けることになるのですが、それに気づいたフェリクスとメキシコ連邦警察に襲撃されて結局殺されてしまいました。ウォルトはなんとかアコスタをアメリカに逃がそうと一人で奮闘してましたが失敗してしまいましたね。アコスタは渋くて気骨のあるおじさんですけど、彼のエピソードがいまいち楽しめなかったんです…。恩人と揉めてた件も本筋と関係なさそうですし、急にFBIが出てきたのもよくわからなくて…。アメリカの組織って謎。アコスタ一人が標的なのに、ヘリから町を銃撃して住人にも被害が出てるんですから、住人からすれば悪者はどっちよって感じでしたね。

カリから買った70トンものコカインを運ぶためにフェリクスとアマドは飛行機を大量に買い付けたのですが、ウォルト達はその機体にこっそりと追跡装置を仕込むことに成功します。ウォルトは、70トンのコカインを飛行機で輸送した現場に突入して押収する作戦を立てました。輸送途中で起きた問題はフェリクスの責任になりますし、大量のブツを失えばカリが黙ってはいません。DEAにとっても危険な任務でしたが、メンバー全員、フェリクスの取引を潰すためにウォルトの作戦に乗りました。ところが、それは罠でした。アマドは追跡装置に気づいており、ニセの白い粉を積んだ飛行機をわざと追跡させたのです。積荷を押収しに突入したウォルト達は逆に襲撃に遭ってしまい、部下が次々に斃れていきます。カルデローニが見逃してくれたことでウォルトは逃げることができましたが、彼の部下のほとんどが死亡してしまいました。

ここがシーズン2の一番の盛り上がりどころでしたね。アマドが追跡装置に気づいたことは事前に明らかになっていましたが、装置を戻した狙いが何だったのか、微妙にわからないような流れになっていました。ワンマンなやり方やアコスタが殺されてしまったことにアマドは不満を持っていたでしょうから、DEAをはめようとしてるのかフェリクスをはめようとしてるのか、どっちなのか…というドキドキがありました。はめられたのはDEAで、ウォルトの作戦は大失敗に終わってしまいました。犠牲は出るんだろうと思ってましたが、まさかほとんど死んじゃうとは思いませんでした。悲しい…んだけど、DEAメンバーで顔と名前が一致してるのがウォルトしかおらず、そのぶんちょっと盛り上がりが欠けてしまいました。

ウォルトが失敗の責任を取らされるのは仕方ないことですが、作戦の犠牲者達がDEAと事前に約束していたはずの取引を反故にされたのはめちゃくちゃ可哀想でした。それはひでぇよ…。上司のエドもウォルトを庇ってもくれませんし。

めちゃくちゃなメキシコの選挙

メキシコはPRI(制度的革命党)という政党が長らく一党独裁していたそうで、フェリクスの後ろ盾の政治家達もこのPRIだったわけですが、1988年の大統領選ではPRIのサリナス候補より左派のカルデナス候補が優勢となっていました。PRIが負けるとフェリクスも危ういため、フェリクスと国防大臣アンドレスは投票システムを不正に改竄して実際の結果を偽装させます。ところが不正が速報中にバレてしまい、最終的にフェリクスは各プラサのリーダー達に協力を仰ぎ、集計されたPRIの得票数にゼロを付け足すよう脅させたのでした。力技の不正によりPRIは勝利し、フェリクスは新政権とも蜜月関係を築くことができたのです。

いや~、滅茶苦茶ですね。マスコミとか反対陣営がめっちゃ見てる状況で正しい方の結果を画面に表示させちゃうとか、ガバガバすぎて笑ってしまいました。そりゃ不正もバレましょう。アナログなやり方で強引に勝ちに行くのも凄くて、フィクションなら「そんな無茶な」ってツッコミたくなるんですが、現在でも候補者が殺害されるようなことが続発してる国ですから、そりゃ不正もあっただろうなって思わざるを得ませんよね…。

パートナーを裏切り、尊重してこなかったことのツケ

自分が助かるためにラファとネトを裏切ったフェリクス、しっかり2人に恨まれてましたね。シーズン1で「フェリクスのことは知らない」みたいなことを言ってたラファの本人映像が流れたから、裏切られても庇ってるのかと思ってました。

シーズン2では、カリ・カルテルを紹介してくれたマッタをDEAに売り飛ばしてたし、フェリクスは自分がのし上がるためにはパートナーでも恩のある人でも利用するんですよね。

ティフアナのアレジャノ兄弟とシナロアのパルマ、チャポ、コチロコ達の仲が滅茶苦茶悪くて、ティフアナを通さずにブツを運びたいと考えたチャポが国境を超えるトンネルを掘るんですが、それがティフアナにバレて報復されてしまいます。ティフアナは国境に接する重要な拠点なため失うわけにはいかず、フェリクスはアレジャノ兄弟がコチロコを殺害することをヨシとしてしまい、パルマとチャポからの怒りを買ってしまいました。

フェリクスに見切りをつけたパルマはアコスタに連合から抜けることを電話で告げ、アコスタもパルマに同調するのですが、2人の通話は盗聴されており、前項で述べた通りアコスタは殺害されてしまいました。パルマも消されそうになるのですが何とか逃げ延び身を潜めます。コチロコを殺害されてパルマまで消されそうになったチャポもフェリクスへの反抗心を高めていきました。

選挙を力づくで引っくり返すためにフェリクスはプラサのリーダー達に協力を仰いだわけですが、チャポは協力する見返りにパルマを許して復帰させて欲しいと要求します。前向きな返答をしたフェリクスですが、選挙が終わった後にパルマの妻子を殺害させてしまいました。自分を裏切ろうとしたパルマを許すことはできず、パルマの命は助けたけど彼の大事なものを奪ったということですね。

また、フェリクスはDEAに情報を流してアメリカの倉庫にあった70億ドル相当のコカインを押収させました。カリを陥れたのです。フェリクスは窮地に陥っているパチョを相手に、ブツで支払えという交渉を開始しました。

初めてパチョよりも優位な状況で交渉ができたフェリクスの顔、憎たらしかったです!流石のパチョもフェリクスに悔しそうな顔を晒してしまいましたね。遂にコロンビアン・カルテルとメキシカン・カルテルの立場が逆転してしまうのか?と思ったら、ここからフェリクスはあっという間に転落して行きました。

フェリクスがパルマの家族にした仕打ちはプラサのリーダー達に強い不信感を抱かせました。フェリクスはプラサのリーダー達をパートナーとは考えておらず、重要なことも彼らに相談せずに全部自分で決めてしまうワンマンなやり方を取っており、そのことも彼らの不信感を加速させました。相談役だった元DFSのアスールも横柄で独裁的なフェリクスに不満を募らさせていきます。

プラサのリーダー達はフェリクスの知らないところで合議を開き、共謀しました。全員、連合からの脱退を表明したのです。プラサはそれぞれ独立したカルテルとなり、個別にカリ・カルテルと商売することになったのです。こうしてグアダラハラ・カルテルは解散となり、フェリクスの元には一人も残りませんでした。

ひとりぼっちになってしまったフェリクス、そりゃあそうなるでしょうという自業自得感がたまりませんでした。最後、アマドが彼に言った「あんたのやり方は周囲を不安に陥れる」という言葉が全てですよね。

エスコバルも気に入らない人間や邪魔な人間は容赦なく切り捨てて行くタイプでしたけど、それでもついてきてくれる人がたくさんいたのは、信頼すべき人間には情の深さがあったからだと思います。あとはカリスマ性の差。そんなエスコバルも疑心暗鬼からラ・カテドラルで仲間を惨殺してから余計な敵を増やしましたし、最後はリモンしかいませんでしたが。でも、たとえ一人でもついてきてくれる人がいたことは支えになったでしょうし、遠くには家族がいました。フェリクスは家族も離れて行きましたからね。本当にひとりぼっちでした。

フェリクスがパートナーなんていないって言うのとは反対に、アコスタやフアン・ゲラやパチョはファミリーやパートナーとの絆をめちゃくちゃ尊ぶ人達でしたね。まさに正反対。フェリクスと彼らが上手くいくわけないです。

レジェンダ作戦の終了、そして更なる混迷へ

一人になってしまったフェリクスは最終的にカルデローニに自宅で逮捕され、収監されました。黙っていれば命は助けてやるというメキシコ政府からの脅し付きです。メキシコ最大のゴッド・ファーザーの逮捕に銃弾は一発も放たれませんでした。フェリクスの逮捕後、アメリカとメキシコは自由貿易協定を結びました。

ここ、急に自由貿易協定の話が出て来て私はちょっとよくわかりませんでした…。フェリクスは貿易協定を結ぶために売られたんだそうです。

フェリクスの逮捕で、レジェンダ作戦は完了となりました。あの国防大臣やら汚職政治家達はどうなったんですかって話ですよ。関わった人全員に裁きを下すミッションじゃなかったっけ?会見に立ち会ったウォルトもとんだ茶番だと言わんばかりの表情でしたね。DEAの現場の人達、茶番を味わいすぎてるのでは…。国務省のテッド・ケイ、絵に描いたような嫌なアメリカ人すぎて笑っちゃいます。

ウォルトは収監されたフェリクスと話をするのですが、そこでフェリクスは独立したカルテルがどうなって行くかを予言します。多分、彼が言う通りの展開になるのでしょう、引用しておきます。

いずれ一番いいルートとブツを欲しがるようになる そして政治家に近づく その時 対立が起きる ティフアナが最強に 奴らが力を強めたら要注意だ 戦争が始まる

ウォルト:誰と?

シナロアだ

(中略)

2つが争って弱体化する間に ガルフが力をつけて奴らより強くなる

鍵はフアレスにある 取引が行われたらフアレスは 力のバランスを左右する存在になる 動きがあったら気をつけろ アマド・カリージョ・フエンテス この名前を覚えておけ メキシコ史上最高の密売人になり得る 誰か度胸のある奴が 撃ち殺さない限りな

(中略)

檻から動物たちが放たれた時 どうなるか分かる 俺を恋しがるだろう

最後の「俺を恋しがるだろう」にゾワッとしましたね。フェリクスがまとめてた時代の方が良かったって思うような地獄の蓋が開いたってことですよ。そして、ウォルトも突っ込んでましたけど、これだけ先を見通しておきながら、独裁的なやり方ではリーダー達から疎まれて身を滅ぼすことになるだろうことがわからなかったのが、フェリクスの不思議なところです。フェリクスはやはり、アマドのことはできる男だと認めていたんですね。シナロアとティフアナの連中のことはとことん馬鹿にしてました(笑)。

最後に

フェリクスの時代は終わりましたが、麻薬戦争は今なお続いているわけですから、これからメキシコは更に酷い状態へとなっていくんですよね。今の熾烈なカルテル間の抗争ってここからが始まりなのでしょう。シーズン3も出るんですよね?次シーズンは続き見るのが止まらなくなるような熱い盛り上がりが欲しいなぁ。

今シーズン、全体的には決してつまらなくはないんですけど、アコスタのパートとイサベラのパートが個人的に楽しくなかったです。特にイサベラが…。創作キャラですが、この人ストーリーに必要でしたかね?彼女がなぜそんなに広いコネクションを持ってるのか謎だったし、そのわりに色んな人に邪険に扱われてて惨めだったし、ダイナマイトなお胸くらいしか見るところがなかったような。

次シーズンもウォルトは続投みたいですね。キキの上司だったハイメの元に異動になっていました。マーフィーとペーニャ戻ってこないかなぁ~。マーフィーはともかくペーニャはメキシコ行きを示唆されてたし、出演チャンスありますよね。フェリクス役のディエゴ・ルナは降板という記事を見ました。もうフェリクスは出てこないのか、役者が変わるのか…。エスコバル役のヴァグネル・モウラが同役で復帰し監督を手掛けるエピソードもあるそうなので、滅茶苦茶楽しみです!