『ウエストワールド』シーズン2 第4話『スフィンクスの謎かけ』ネタバレ感想:秘密裏に創られていたもの
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『ウエストワールド』シーズン2第4話の感想です。前回はメイヴ達が侍に斬りかかられたところで終わりました。今回サムライワールドがでてくるかなと思ったのですが、出てきませんでしたね。
原題は『The Riddle of the Sphinx』になります。邦題と同じ意味ですね。
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ネタバレ感想
ジェームズ・デロスの元を訪れるウィリアム
ローガンの父でウィリアムの義父であるジェームズ・デロスの部屋に、ウィリアムが訪ねてきます。ウィリアムが持ってきた酒を飲みながら、いつ出られるのかと問うジェームズ。それに対し、「観察段階はほぼ完了です。最後は基盤となる面接です」と答えるウィリアム。そして今行っているのが、その面接なのだそうです。この面接でジェームズの思考や感情などを記録し、再現性を確立したいと言うのです。訝しむジェームズに、ウィリアムは紙を渡しました。
オープニングの時と微妙に違う点がありつつも、同じような流れで再びウィリアムがジェームズの部屋を訪ねてきます。先ほどよりもウィリアムの顔が少し年老いています。ジェームズに紙を渡すウィリアム。その紙には、ウィリアムがジェームズの部屋を訪れて交わされる一連の会話のシナリオが書かれていました。ジェームズ・デロスは病気で7年前に死亡しており、ここにいるジェームズは創られた存在だったのです。ジェームズは外に出て妻に会いたがりますが、ウィリアムは妻も既に死亡していることを告げます。観察のためにもう少しここにいてくれというウィリアムに、ジェームズの感情が昂り、やがて言葉が上手くしゃべれなくなってしまいました。また明日来ると言って、ウィリアムは部屋を出ます。部屋の外はラボになっていました。ジェームズはガラス張りの一室で、外から観察されていたのです。以前も同じ問題が出たようで、ウィリアムが終了プロセスを指示すると、部屋の中は炎に包まれてしまいました。
ウィリアムは死んだ義父を創ったということですよね。ですが中々うまくいかないようです。フォードはアーノルドをベースにしてバーナードというホストを創ったわけですけど、バーナードとアーノルドは別人(別人格?)であるのに対し、ウィリアムはジェームズ本人を創ろうとしてるということでしょうか。
生きていたエルシー
前回儚き望みの砦で気絶させられたバーナードは、クレメンタインに引きずられながら荒野にあった洞窟の前に連れてこられました。クレメンタインはそこでバーナードの拘束を解き、一丁の銃を置いて去って行きます。洞窟の中から物音が聞こえ、銃を手にしたバーナードが中へ入ってみると、そこには鎖に繋がれたエルシーがいました。バーナードはエルシーを解放しますが、エルシーはバーナードの銃を奪って銃口を彼に突きつけます。バーナードに首を絞められた後、栄養バーとバケツだけの洞窟に置き去りにされたので、彼女が警戒するのも無理ありません。バーナードはフォードに強制されたんだと言い訳しますが、彼女からしたらそんなの知ったこっちゃありません。手の震えが止まらないバーナードはエルシーに助けを求め、タブレットを取り出したところで激しい痙攣を起こして動けなくなってしまいました。明らかに様子がおかしいバーナードに、エルシーは銃を手離してタブレットを開きます。バーナードがホストであったことを知ってエルシーはショックを受けますが、聞きたいことが山ほどあるので、彼を助けることにしました。エルシーに再起動をかけられる時、バーナードの過去の映像が断片的にフラッシュバックします。エルシーによると、バーナードは皮質の損傷が激しいようで、皮質液がないともたないとのこと。しかし、この辺りには施設がありません。ところがバーナードは、この洞窟に隠し施設があることを思い出しました。過去、ここに来たことがあったのです。隠されたスイッチを見つけ、ふたりは秘密のラボに入っていきます。ラボの中では研究員達が死亡していました。ここで何が行われていたかわからないエルシーに、バーナードは「客を監視していたんだろう」と言います。エルシーは、バーナードもこの計画に関わっていたのかと問いますが、バーナードは「わからない、関わってないと思う」と答えます。また挙動がおかしくなってきたバーナードのために、エルシーは皮質液を注入してあげました。
シーズン1でバーナードに首を絞められてから消息が分からなくなっていたエルシー、生きていましたね!どれくらい洞窟にいたんでしたっけ。お顔とかに疲れた感じもなく綺麗なままなのが不思議ですけど、生きていてよかったです。洞窟に放置されてる間にホストが反乱を起こしてフォードは死んでるんですから、エルシーは大混乱ですよね。それにしても、フォードは一体どこまで仕組んでるんでしょう。エルシーを殺さずに生かしたのもフォードの計画なのか、バーナードの意志なのか…。そもそも、エルシーを襲ったのは本当にフォードが強制したからでしたっけ。
先住民に捕らわれた女性
前回ベンガルトラに追われてウエストワールドに逃げ込んできた女性は、先住民に捕らえられていました。複数のゲストやホストたちが捕まっていて、その中にはスタッブスもいました。この女性は先住民の言葉を覚えるほどの常連さんのようです。スタッブスが言うには、先住民たちはホストだけを殺しているようです。スタッブスは女性に、救助を待って園を出ようと言いますが、女性は園を出る気はないと言います。
捕まったゲスト達は先住民の長の元へ連れて行かれました。処遇は長が決めるのだそうです。女性はこっそりと縄抜けをし、たいまつを振り回して先住民達から逃げ出しました。スタッブスの喉元にナイフが突きつけられ、長が彼の耳元で「お前を覚えている者が死ねばお前も死ぬ」と囁きました。スタッブスの喉元からナイフが離れると、先住民たちの姿が消えていました。
シーズン1で先住民に遭遇したスタッブス、あの後捕まってたんですね。最新の時間軸でも彼の無事は確認されています。この女性、随分あっさり逃げ出せましたね。先住民の誰も追わないのが謎です。長の台詞はワンピースのDr.ヒルルクの名言を思い出させますね。先住民達は何のためにゲストを捕らえ、なぜ一瞬で消えたんでしょう…。何がしたかったのかさっぱりわかりません。
ラス・ムダスに到着した黒服とローレンス
黒服ウィリアムとローレンスは、ローレンスの故郷であるラス・ムダス(噴水がある町)にやって来ました。町には人影が全くありません。酒場で酒を注文すると、前回テディが逃がした連合国軍の少佐と兵士たちが現れ、黒服とローレンスは捕まってしまいました。ラス・ムダスの教会には住人たちが集められていました。少佐は武器のありかを教えないと殺すと、住民たちを脅します。妻と娘を人質にとられているローレンスは、あんたも娘がいるだろと黒服に言います。娘がいることを知っているローレンスに、黒服は驚きます。いつか聞いた気がすると言うローレンス。黒服はローレンスから教会裏の墓に武器があることを聞き出し、ローレンスの計画を無視して少佐に武器のありかを教えてしまいます。少佐が求めている”栄光(=彼方の谷)”への行き方を知っている黒服は、それを利用して彼に取り入ったのです。
武器とニトロを手に入れた少佐達は、町の住人やローレンスを弄んでいました。少佐はニトロを注いだグラスをローレンスの妻に持たせ、それをローレンスに飲ませるように言います。降りしきる雨の中、ゆっくりとニトロのグラスを運ぶローレンスの妻を眺めながら、黒服は自分の妻が自殺した時のことを断片的に回想します。死から蘇った少佐は「俺は死神に仕えている」と言いますが、黒服は「死神はずっと目の前に座っているぞ」と言い、割ったグラスの破片を目の前の少佐に突き立てました。そして少佐の部下たちを次々に殺し、ローレンスを窮地から救いました。
このラス・ムダスでの一悶着に、何の意味があるのかよくわからないです…。
心が安定しないジェームズ・デロス
ジェームズ・デロスを創る研究はかなり長いこと繰り返し行われていました。久しぶりに尋ねて来たウィリアムは、すっかり黒服ウィリアムの歳になっていました。ジェームズは初めウィリアムだと認識できませんが、自分より老いた義息の姿を見て、自分が病気から回復しなかったことを悟ります。会話の流れは以前と変わらないのですが、ジェームズは再び言葉に詰まりだしてしまいます。この兆候は”認知停滞期”と呼ばれているそうです。「心は数時間か数日間安定するが、その後崩壊する」と言うウィリアム。毎回そうなのです。心が現実を拒否しているから定着しないのだとか。今回で149回目の試みになるそうです。人は死ぬものだと言い、外に出そうとしないウィリアムにジェームズは激怒します。元々は自分のものだった会社を経営し、自分が住んでいた家に住み、自分の娘とヤッて楽しいかと詰るジェームズに、娘のジュリエットは自殺したとウィリアムは告げます。娘の自殺を知り、ジェームズはウィリアムを責めます。そして息子のローガンの名を叫びますが、ローガンは薬物の過剰摂取により何年も前に死んだと言われてしまいます。ウィリアムは「死んでいた方がいい者もいる」と言い、ラボから出て行ってしまいます。研究員は終了しましょうと言いますが、ウィリアムは劣化を数日観察しておけと命じ、暴れるジェームズをそのままにしておきました。
ジェームズ・デロスの家族は滅茶苦茶になってしまいましたね。ちょっと可哀想だなって思いました。
バーナードとエルシーが訪れたラボで行われていたこと
皮質液を注入してもらったバーナードが目覚めます。エルシーはタブレットを操作しようとしていますが、知らない言語なのでアクセスできません。バーナードがピーター・アバナシーの頭の中で見たのと同じ暗号化方式のようです。バーナードは、フォードに送られてつい最近このラボに来た事があると言いますが、はっきりと思い出せません。バーナードは物事の順番が分からなくなっているそうです。この施設で行われていたのはホストの製造ではありませんでした。同じハードだけれど、コードを使った言語ではない何か別のものを製造していたのだそうです。その時、ラボの奥から音が聞こえてきました。バーナードは止めようとしましたが、エルシーは製造されたものを見るために扉の奥へと入って行きます。そこにあったのは、ジェームズ・デロスがいたラボでした。研究員は死亡しています。滅茶苦茶になった室内で、ジェームズはひとりエアロバイクを漕いでいました。その顔には傷がたくさんあります。エルシーに襲い掛かってきたジェームズを、バーナードが投げ飛ばします。瀕死となったジェームズは、「“2人の父がいる”と聞いた。”天の上と地の下に1人ずついる”と。嘘だった。いるのは悪魔だけだった」とバーナードに言いました。そして、「悪魔を騙すには、貢物がいる」と、よくウィリアムに言っていた台詞を零します。エルシーとバーナードは部屋から出て終了プロセスを実行し、ジェームズは炎に包まれていきました。
「あれはホストよね?」と聞くエルシーに、「人間であり、ホスト。あれはジェームズ・デロスだ」と答えるバーナード。とっくに死んでいるはずだとエルシーは驚きます。このラボで行われていたのは、ジェームズの体をプリントし、心を制御装置に複写してジェームズを創ることだったのです。エルシーはメサへ行って本土と連絡を取ることを決めます。バーナードは、「フォードにここへ送られたのは、別の人間の制御装置をプリントするためだった」と言い出します。誰のかは思い出せません。エルシーを襲ったのはフォードに操られたからだと言い、エルシーと共に行きたいと言います。嘘をつかないこと、もう襲わないことを約束させ、エルシーはバーナードの同行を承諾しました。ところが、死んでいる研究員を見て、バーナードはこのラボに来た時のことを思い出し始めます。バーナードは装置で創られた小さな球状のものを取り出し、ジャケットのポケットにしまい込んでいます。それから、ドローン・ホスト達に研究員を殺害させました。その後ドローン・ホスト達は自らの首を捻って自害します。辛うじて息のあった研究員を、バーナードは踏み殺したのです。ここの研究員達を殺したのはバーナードだったのです。しかし、バーナードはそのことをエルシーには話しませんでした。
『バーナードは物事の順番が分からなくなってる』というところにややこしさを感じますし、大きな落とし穴がありそうですよね。そして、普通のホストはコードによって創られていますが、ジェームズは心を制御装置に複写して創られていたのです。”心を制御装置に複写”ってどういうことなんでしょう…。心とは、から考え始めなければいけない難しい問題じゃないですか。ここはきっと雰囲気で理解するとこでしょうね。
ジェームズ・デロスの2人の父がどうのこうのって台詞、どういう意味なんでしょうね。貢物がいるっていうフレーズも、何か意味がありそうな気がしますが、わからないです…。
あと、バーナードの顔つきがどんどん邪悪になっていって怖いですね。俳優さんみんな邪悪な顔つきがうますぎませんか。エルシーを襲ったのは、バーナードの意志だった可能性がありますね…。それに、バーナードがプリントしたのは誰の制御装置だったんでしょう。もしかしてフォードでしょうか。
父と娘の再会
少佐達を片付けた黒服の男は、西へ向かう準備を整えます。町の住民を助けてくれたお礼に、ローレンスと彼の従弟達も同行してくれるそうです。フォードを代弁するローレンスの娘と意味深な問答をした後、黒服とローレンス達は西へ向かって出発しました。すると、向かいから馬に乗った女性がやって来ます。先住民達から逃げ出してきたあの女性です。女性は黒服の男に「父さん」と呼びかけました。
なんとあの女性は黒服の娘でした。名前は第2話で出てきていますが、エミリーです。ローレンスとの会話で、娘は俺が死ぬところを見たがるみたいなことを言っていたので、仲はあまり良くないんでしょうね。
最後に
死んだ人間を蘇らせたい、あるいは永遠の命が欲しい、という考えは誰しもが考えたことがあると思いますが、ジェームズ・デロスのような形で長い時を生きるのはどうなんでしょうか。成功したらの話ですが。あれはジェームズ・デロス本人と呼べると思いますか?そして、タイトルの『スフィンクスの謎かけ』って何のことだったんでしょう。
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