『JUNK HEAD』ネタバレ感想:狂気のストップモーションアニメ
映画『JUNK HEAD』を視聴しました。去年ですかね、『シェイプ・オブ・ウォーター』や『パンズ・ラビリンス』で知られる映画監督ギレルモ・デルトロが絶賛という煽り文句を見て、少し気になっていた作品です。私は別にギレルモ監督のファンではないですし、見た作品も先に挙げた2作品だけなんですけども、ギレルモ監督がこの作品を好みそうなのはなんとなくわかりました。キモイ(笑)。『パンズ・ラビリンス』とかかなりキモイ映画でしたよね!?虫的な意味で。私、虫はNGなんで、『パンズ・ラビリンス』は直視できない時があったんですが、『JUNK HEAD』はギリ耐えれました。ストップモーションアニメなので、作り物感があって助かりましたよ。
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本ページの情報は2022年7月時点のものです。現在は配信終了している場合もありますので、最新の配信状況は各動画配信サービスの公式サイトにてご確認ください。
あらすじ
環境破壊が進んで地上に住むことが困難になった人類は、地下開発の労働力として人工生命体マリガンを創造する。しかし、マリガンは人間と対立して地下世界で独自に進化していった。それから1600年後、人類は遺伝子操作によってほとんど不死となっていたが、その代償として生殖能力を失っていた。新種のウイルスの流行によって人口の30%が死亡し、生殖できない人類の再生方法を見つけるため、中央政府は地下マリガンの生態調査に乗り出した。バーチャルのダンス講師だったパートンは、地下調査員に応募する。
作品情報&予告動画
監督 | 堀貴秀 |
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脚本 | 堀貴秀 |
音楽 | 堀貴秀 近藤芳樹 |
撮影 | 堀貴秀 |
編集 | 堀貴秀 |
ネタバレ感想
独学でほぼ一人で製作
記事のタイトルにつけた”狂気”とは、作品自体が狂気染みてるとかではなくて、堀貴秀監督がほぼ一人で7年かけて製作したという点ですね。私はストップモーションアニメをそんなに鑑賞したことないですし知識も全然ありませんけれど、「これを7年かけてほぼ一人で作ったの!?」と驚くほどすごいクオリティです。しかも、アニメ制作の知識がなかったので独学で製作したそうです。
「ほぼ一人」というのは、最初に製作した30分の短編版は一人で製作し、その後完成版となった長編を作る際には数名のスタッフが関わっているそうです。とは言え、スタッフロールを見れば怒涛の「堀貴秀」が出てくるので狂気を感じます。声もほとんど監督が当てているので、演技スキルがないのを誤魔化すために独自の言語を作ったのだとか。面白いですね。元々アート系のお仕事をされていたそうなのでクリエイティブな方なんでしょうけれども、未経験からこれだけの高クオリティで実現できる熱意と行動力と創造力と勤勉さには感服しました。
ギリ許容範囲のグロさと、クスリと笑える可愛らしさ
記事の導入でキモイと言いましたが、虫っぽいビジュアルがキモかったり人がグロい目に遭ったりするシーンが結構ありましたよね。ミミズみたいなヤツとかよくわからないクノコとかいう食べ物が気色悪かった…。あと、口からウンチやめて(笑)。これは許容範囲外だったかも。モザイク隠しきれてなかったからちゃんと仕事して!!トロちゃんのアレは私も一瞬パートンと同じ勘違いをして「オ〇ン〇ン!」って思ったけど、「いやたぶん尻尾だろ」と思い直し、「やっぱりオチ〇チ〇じゃん!」って思いました。ねー、紛らわしいわよねー、嫌よねー、グロイわー。
一方で、コミカルな可愛さもありました。なんと言っても主人公パートンの表情が可愛い。ボディが何回か変わるんですが基本的にロボットみたいな顔面なので、表情と言えるほどの変化がないのですけれど、あのシンプルな目と口だけで色々な感情が読み取れるんですよね。絶妙に面白さと可愛さを表現していると思いました。あとは、3バカ兄弟も可愛かったですね。最後ちょっと切なかったですけど過剰に悲劇を演出することもなく、「きっと天国に行けたよね」というちょいしんみりな気持ちになれたのが良かったです。
人類とマリガンはどうなる?
しばらくストーリーを追っていてもどれがマリガンなのかよくわからなかったんですが、地下に生息してたのはクリーチャーみたいなのも含めて全部マリガンなんですね。「マリガンの遺伝子は不安定」という発言があって、全部マリガンなんだと理解しました。
マリガンは生命の木の『実』として生まれるという設定は、十二国記にちょっと似てますね。
3バカ兄弟は人間を「神様」と崇めていましたけど、マリガンは大昔に人間と対立して地下に逃れたっぽいですよね。この先もパートンはマリガンと協力し合えるのでしょうか。もう人間とマリガンの間に対立とかはないのかな。パートンが椅子を作ってあげたのが遠因でバルブ村は爆発を起こしてしまいましたが、これは後々禍根になったりしますかね?
終わり方がすごく中途半端に感じたのですけれど、三部作を予定しているみたいなので、過去に何があったのかは二作目以降で明らかになるかもしれませんね。果たして人類は滅亡を避けられるでしょうか。そして、マリガンと共存する日は来るのでしょうか。続編も気になります。
最後に
パートンって、頭だけが生身の人間なんですかね。人類全部が既にそんな感じなのかしら。頭だけで生きていられるけど、新種のウイルスに罹ると死んでしまうってこと??現実では数年前から新型コロナが世界中で猛威をふるってますけど、監督がシナリオを考えた時点(いつか知らないけど)ではまさか新型ウイルスのせいで世界中大変なことになっているとは想像してなかったでしょうね。
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