『ONE PIECE』シーズン1全8話ネタバレ感想:駆け足感は否めないけど面白い

Netflixの実写版『ONE PIECE』を視聴しました。個人的にアニメの実写化って好きではないのでワンピも見るつもりなかったんですけど、予告を見た時のバギーがあまりにホラーじみてて笑っちゃったので、気になってました。で、評判も上々だったので見てみたところ、普通に楽しめました!
私のワンピ歴について触れておきますが、10代の頃からずっと単行本を買ってたものの、敵も味方も増えすぎてだんだんついていけなくなり、8年くらい前から追うのをやめてしまいました。今回ドラマ化された部分のストーリーは知ってますが、ブランクがあるせいで結構忘れてたこともありました。このドラマのおかげでまたワンピ読みたくなったので、読み返そうかな。長いけど…。
あらすじ
伝説の海賊王ゴールド・ロジャーが遺した『ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)』を求めて数多の海賊たちが争う、世はまさに大海賊時代。イースト・ブルーに位置するフーシャ村の少年モンキー・D・ルフィは、海賊王になることを夢見て大海原へと乗り出した。幼い頃に慕っていた海賊・赤髪のシャンクスとの再会の約束を胸に、まずは冒険の仲間を探す。
予告動画
登場人物&キャスト
モンキー・D・ルフィ
海賊王になることを夢見る少年。幼い頃に悪魔の実を食べてゴム人間になりました。スーパーポジティブ。演じているのはイニャキ・ゴドイ。
ロロノア・ゾロ
幼馴染との誓いを胸に、世界一の大剣豪を目指す三刀流の剣士。演じているのは新田真剣佑。
ナミ
高い航海術を有する泥棒。世界地図を描くという夢を持っています。演じているのはエミリー・ラッド。
ウソップ
嘘つきで臆病だけど狙撃の腕は抜群。勇敢なる海の戦士になることを夢見ています。演じているのはジェイコブ・ロメロ。
サンジ
華麗な足技で戦うコック。オールブルーを見つけるという夢を持っています。演じているのはタズ・スカイラー。
シャンクス
赤髪のシャンクスと呼ばれる海賊。ルフィの憧れの存在で、再会を約束して麦わら帽子をルフィに託しました。演じているのはピーター・ガジオット。
コビー
アルビダの海賊船に囚われていた雑用係。ルフィと出会い、海軍に入るという夢を追うことにしました。演じているのはモーガン・デイビス。
ヘルメッポ
シェルズタウンを仕切る父モーガン大佐の威を借るバカ息子。演じているのはエイダン・スコット。
ガープ
ルフィの祖父で海軍の中佐。かつてゴールド・ロジャーの処刑を執り行いました。演じているのはビンセント・リーガン。
バギー
バラバラの実を食べた海賊。シャンクスとは因縁があります。演じているのはジェフ・ウォード。
ネタバレ感想
実写版として楽しめるクオリティに仕上がってる
吹き替え版はアニメと同じ声優さん方が担当されているということで、最初吹き替えで見始めたのですが、リアルの人間がアニメ声でアニメっぽい喋り方をするのに馴染めず、3話目くらいから字幕で見るようにしました。そしたら快適に楽しめるようになりました。私はアニメは声優さんで、実写は役者さんの声で楽しみたい派のようです。もし吹き替えで見てて「うーん」て感じたら、字幕にしてみるのもいいかもしれません。
見始めた当初はアニメの実写化につきまとう”コスプレ感”がどうしても気になっちゃったんですけど、それはまあ慣れました。それに、コスプレ感があっても全員顔面が良すぎて何でも似合って見えるからスゴイ。真剣佑の顔がいいのはわかってましたが、コビー役の方とかヘルメッポ役の方もクソイケメンでしたね。ヘルメッポなんてあの珍妙な髪形でイケメンに見えるんだから笑っちゃいました。
漫画は結構ギャグ要素が強いんですけど、実写版は軽快な掛け合いがあるくらいで漫画程のコメディ感はありませんでした。なので漫画の方が断然笑えるんですけど、漫画表現だから笑えるというラインもあると思うんですよね。漫画と同じことを実写でやっても面白く感じなかったり、それどころか寒いノリに見えることがある。このドラマでは寒いノリは感じなかったので、いい塩梅で実写化できてるんだと思いました。
ウソップが長鼻じゃなくなったことや、サンジがぐるぐるまゆげじゃなくなったことは、実写でそれらの特徴を弄るのが時代の風潮的に難しかったからじゃないかなと思っています。よく長っ鼻呼ばわりとかされてたと思うんですけど、リアルになる分、誇張された身体的特徴を弄ることに良い気がしない人も多いでしょうから。ただ、原作ファンにとってはそれらも彼らの愛すべき特徴なので、ないものにされて気に入らないという気持ちも理解できます。鼻はともかく、まゆげは良くない?て気がしますが。
漫画と同じ大袈裟なリアクションを取り入れなかったことも、実写としてすんなり見れたポイントだと思いました。無駄に叫びまくったりしない。実写には実写に合う感情の見せ方があるんだなぁって感じました。
ワンピには数々の名シーンがありますが、私が印象に残ってるのは「シャンクス腕が!」のシーンや、旅立つサンジがゼフに土下座して感謝するシーンとか、助けを請うナミにルフィが「当たり前だ!」って力強く叫ぶシーンです。これら全部にドラマなりの改変が入ってまして、名シーンを改変すな!という気持ちもなくはないですが、実写で大事なのは再現にこだわることよりもリアルな人間として自然に見えることだと思うんですよね。だから、名シーンでも見せ方を変えるのは良いと思います。実写版でもサンジやナミのシーンで泣けましたから、これらが名シーンであることに変わりはありません。サンジの土下座に関しては、日本なら感動できるかもしれないけど他文化の人は理解できない可能性もありますから、仕方ない面もありそう。
原作コミックとドラマならやはり原作の方が面白いですが、実写は実写で楽しかったです。アニメの主題歌『ウィーアー!』がかかるタイミングも神がかってて感動的でした。電伝虫の再現度が高かったのも好きなポイントです。コビーを軸とした海軍側のストーリーが結構入って来たのも良かったですね。似たような強い信念を持っているのに海賊と海軍という真逆の道を選んだルフィとコビーの友情が熱かったです。コビーとヘルメッポの関係も好き。
漫画の連載開始はかなり前なので、ドラマのようなポリコレ配慮とかは勿論ありません。女性キャラみんな凄いスタイルですし(笑)。なので、漫画の描写が苦手な方はドラマの方が楽しめるかもしれませんね。
不満だったところ
8話で収めるために結構ストーリー削ってるし、駆け足すぎかなぁという感じがしました。海軍側の話も結構入って来るため、余計にルフィたちの話が短くなってしまっています。私が一番許せなかったのは、ジャンゴが出てこなかったことです。面白くて好きだったから(笑)。まあ彼が出てきたらギャグになりすぎちゃうかもしれませんが…。純粋にただジャンゴとの戦いを実写で見てみたかった。
ジャンゴのカットは心底ガッカリしたものの、物語にはあまり影響なかったかなと思うのですが、ドン・クリークがカットされたのはサンジとゼフやバラティエのメンバーたちとの別れのシーンを薄っぺらくしたように思います。土下座はなくても感動しましたが、ドン・クリーク戦カットは感動を半減させました。サンジがルフィの仲間に加わる理由もぼんやりした感じになっちゃってますし。
ノジコやココヤシ村の人たちがナミの計画を知らなかったことも、イマイチな改変だと思いました。ナミのことを知りながら知らないフリをして、期待という重荷をナミに背負わせないようにするという村の人たちのナミへの愛情がなくなっちゃってた。本気でみんなから憎まれてナミの悲壮感は増しましたが、あまりに可哀想だし、改変されたことで良かったことが一つも見当たりませんでした。
最後に
漫画のキャラクターそのまんまというより、実写版キャラとしてみんなを好意的に受け入れることができました。彼らの冒険が楽しみです。漫画のルフィも好きですが、実写の方がより人間味が出てるかなって思う。タイトルロゴが毎話変わるのも凄く良かったです。
しかし、Mr.2ボン・クレーとか、あのままドラマには出せない気がしますがどうなるんでしょう。