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『THE LAST OF US』シーズン1第3&4話ネタバレ感想:ゲームでは語られなかったストーリー

『THE LAST OF US』シーズン1

『THE LAST OF US』のシーズン1第3話と第4話を視聴しました。第3話では、ゲーム版ではあまり深く掘り下げられなかったビルとフランクの関係に焦点を当てて、がっつりオリジナルのストーリー展開してきましたね。第4話ではジョエルとエリーが笑い合うシーンが出てきてちょっと心温まりましたが、二人の旅の障害となりそうな新たなキャラも登場しました。

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あらすじ

エリーを連れて州議事堂まで辿り着いたジョエルとテスだったが、そこにいたファイアフライのメンバー達は既に全滅しており、道中で感染したテスはその身を犠牲にして押し寄せる感染者たちの群れからジョエルとエリーを逃がした。ジョエルはテスの望み通りエリーを研究施設へ連れて行くため、まずはビルとフランクの元を目指す。

新たな登場人物&キャスト

ビル

政府や他人を信用しておらず、パンデミック発生後も隔離地域へは避難せずにトラップだらけの住居で一人生活していた男。フランクと出会い、閉ざしていた心を開きました。ジョエルとテスの取引仲間でもあります。演じているのはニック・オファーマン。

フランク

ボストン隔離地域へ向かう途中でビルのトラップに引っ掛かった男。ビルとは反対に社交的な性格です。出会って早々互いに惹かれ合い、二人で生活するようになります。演じているのはマレー・バートレット。

キャスリン

カンザスシティの隔離地域で革命運動を指揮するリーダー。ドラマオリジナルのキャラです。ファイアフライとは別の、軍に反乱する市民組織を率いていますが、その行動は過激化しているようです。演じているのはメラニー・リンスキー。

ネタバレ感想

ビルとフランクの物語は確かに美しかったけど…

3話目にして、かなりがっつりとゲームにはないオリジナルの展開を入れてきましたね。ビルとフランクはゲームにも登場し、二人の関係がパートナーであることはドラマと同じですが、結末は違っています。ゲームではジョエルとエリーはビルに会うことができ、一時的に共に行動します。その道中でビルは(感染したため)自殺したフランクの首つり死体を発見するという展開でした。なので、生きているフランクは出てこないし、二人の間に何があったかはあまり詳細に語られていません。自死したフランクは「お前なんか嫌いだった」という手紙をビルに残していて、恐らくビルが悲しまないようにわざと酷いことを書いたんだろうという想像の余地をプレイヤーに与える程度でした。ジョエルとエリーと別れた後、ビルがどうなったかはわかりませんが、私はゲームのビルは生きる道を選んだんじゃないかなと思っています。

さて、3話で描かれたビルとフランクの出会いから結末までの詳細なストーリー、まさにドラマだからこそできたことですね。オリジナル展開は失敗する場合もよくありますが、これは絶賛の嵐です。ツイッターやレビューをざっと見ましたが、肯定的な意見しか見かけませんでした。ゲームではやらなかったことを描いた価値は大きく、しかもそれが原作の世界観やキャラ設定を壊すことなく新たな感動を生むことに成功したのは確かでしょう。

私がビルとフランクの物語で美しいと感じた点は、崩壊した世界でも胸がときめくような初めての経験があるということが伝わってきた点です。人間嫌いだったビルがフランクと出会って、恐らくそれまで同性愛者であることを隠してきたであろう彼が、初めて男性と性体験をして愛し合うことを知るということが、この壊れた世界だからこそ一層美しく思えました。初体験を迎えようとするビル、熊と格闘できそうな風体のひげもじゃおっさんなのに若い乙女に見えるくらい緊張してるのがよく伝わってきて可愛かった。演技力凄い。

ただ、私は世間が絶賛してるほどこの物語は楽しめなかったというのが正直なところです。パーキンソン病にかかったフランクがビルに自殺幇助を頼み、その願いを聞き入れたビルがこっそりと自分のワインにも薬を入れ、フランクがそれに気づき、最終的に二人でベッドで死を迎えるという結末の部分は泣きましたが、それまでがわりと退屈でした。たぶん私、出会って早々にベッドインする流れがあまり好きじゃないんですよね。海外ドラマや映画じゃよくある流れですけども、好みの展開じゃないんです。もうこれはほんとただの好み。もうちょっと親睦を深めてからインして欲しかった(笑)。だってビルは人間嫌いで性経験も乏しいのに、会ったその日にどこぞの男に体許しちゃう心理がよくわからない。何より、いきなり肉体関係結ぼうとするフランクがやだわぁ…。

そして、ビルに自殺幇助を頼むフランクを腹立たしく思っちゃったんですよね。パーキンソン病で体が思うように動かなくなることは本当に辛く絶望してしまうのはわかるけど、どうして自殺幇助なんて残酷なことを愛する人に頼めるのか。そんなお願いをするのは、この崩壊した世界に、近くに寄り添ってくれる人もいない世界に、ビルを置いてけぼりにすると伝えてるのと同じだ。フランクと知り合う前のビルだったら独りでも生きていけただろうけど、大切な人ができた今、その最愛の命を自分が奪ったなんて経験をしたらビルはもう独りじゃ生きていけないでしょう。愛してるなら僕の望む通りに、という言葉の傲慢さがすごくて。残されるビルの気持ちを考えてないわけないだろうけど、それでもフランクは相談することもなく決断してしまったわけで、唐突にフランクから突きつけられたその最後の”いい日”をビルはどんな気持ちで過ごすのかと思うと可哀想で仕方なかった。フランクが満足するためだけの日だ。物語としてはとても静かで美しく、音楽も情緒に合っていて最高に良かったし、どちらの気持ちも理解はできるから感情は揺さぶられましたけど、それでもフランクに怒りを感じてしまった。

ゲームではビルは生きてジョエル達と会うけれど、こんな頼みをされたらビルもフランクと一緒に逝くんじゃないかとうっすら考えていたら、やはりビルは二人で死ぬことを選びました。フランクが相談してくれなかったように、ビルも自分で死を選ぶんですよね。ビルの愛は凄いと思う。フランクの望む一日を過ごさせてあげて、自分もその日を最期と決めたのだから。私は、一緒に死んで欲しいと言われる方がマシな気がしてしまった。そうしたら、二人で決めた最期の日をお互いが望む形で過ごして死を迎えることができるかもしれないのに。

そんな風に感じてしまったので、ゲームキャラを深堀して随分美しい物語を生んだなとは思いましたが、「すごい感動した!最高傑作だ!」とはなりませんでした。ただ最後、二人が永遠の眠りについた部屋の開け放たれた窓のショットで終わるのはとても良かった。絶対にしっかりと手を握ってるだろうなという情景が目に浮かびました。これは、ゲームのビルに比べたらハッピーエンドでしょう。ビルもフランクも人生に満足して逝けたことは伝わりました。

ジョエルとエリーの関係にほっこり

第4話では、ジョエルとエリーの距離がちょっと縮まりましたね。エリーのダジャレはゲームでも出て来ましたが、笑い合う2人にほっこりしました。サラを喪ってからいつも難しい顔をしていたジョエルが笑うの、初めて見たような気がします。基本的にはハードで辛いストーリーですが、心が温まりました。

ビルの家で車を調達したジョエル達はトニーのいるワイオミングを目指しますが、カンザスシティで隔離地域を占拠した市民革命組織に物資を狙われて襲われてしまいました。秩序のなくなった世界では、感染者だけでなく人間相手の戦いも勃発するんですよね。厄介なのは、人間の方だということでしょう。

ジョエルはエリーに頑なに武器を持たせませんでしたが、こっそりビルの家から拳銃を頂戴していたエリーはジョエルのピンチに発砲します。エリーに命を助けられたジョエルですが、まだ子供であるエリーに人を傷つけるという経験をさせてしまったことを、ジョエルは謝りました。すごく父親らしい感情ですよね。保護者感溢れてる。パンデミック後、ジョエルも生きるために罪のない人を殺す経験をしているわけで、その時の後味の悪さであるとか苦悩とか懺悔とか、自分が善人ではないことを突きつけられる重みとか、殺したことがある人にしかわからないであろう諸々をジョエルは知ってるのです。今回エリーは殺しはしなかったとはいえ、人を撃つということを若干14歳で経験したわけで、ジョエルは彼女の心の心配をしてるんですよね。ずっと不愛想でツンケンしているジョエルですが、エリーのことを思っていることが伝わってきました。本当にエリーを”荷物”だとしか思ってないなら、彼女がどんな経験しようが気にかけたりしないはずだし、戦力は多い方が良いのだから銃も最初から持たせているでしょう。エリー曰く、撃ったのは初めてではないそうですが。初めて撃った時のことも、もっと絆が深まればジョエルに話してくれそうですね。しかし、襲撃者がジョエルに命乞いするの、リアルでしたね。ああいう状況でも引き金を引く冷徹さがないと生き残れない厳しい世界なのでしょう。

ジョエル達を襲ってきたやつらはどうやら軍に反乱を起こした隔離地域の市民たちで、リーダーがキャスリンという女性ですね。ジョエル達が近くを通った時に大量の人骨が詰まれているカットが映りましたが、あの人骨は軍の人間ということかな。軍に支配されている時、住民は銃で脅されて隣人のことなどを密告していたようです。そして、キャスリンの弟は密告されて軍に殴り殺されたらしく、キャスリンは密告者であるヘンリーを探してるわけですね。軍を町から追い出して(消して?)そんなに時間が経過してないっぽいですよね。次回はキャスリンとの戦いがメインになるのかな?どんな展開になるのか楽しみです。

最後に

パンデミックが起こった原因も説明入りましたね。突然変異した冬虫夏草が小麦などの食料に入って、それが世界中に流通したことであっという間に世界崩壊したと。コロナのパンデミックの経験から、どこかの国で謎の感染症が発生した場合でも、それが世界に蔓延するまでにはタイムラグがあるだろうに、対策もろくに取れないままどうやって短期間に世界中に広がったんだろうと少し疑問だったのですが、食料に混じって広がったというのは結構納得いく設定でした。

ゲームではヘンリーたちが出てくるのはピッツバーグでしたが、カンザスシティに変更になったみたいですね。倉庫の下で蠢いているものは何でしょうか。感染者?

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